『深谷ねぎまつり』というものがあったらしい~2014~

「どこにこんなに人が居たの?」「なんでこんなに風が吹くの?」

ちょっと長い文章になるよ。でも、あまり当日の記憶が無いのよな。

仮眠をするだけの1週間を過ごし、当日の朝6時。

パンチャブースを任せた若者2人。「深谷愛があるならボランティアとして6時に神社ね。」
パワハラとも言える言葉に笑顔で付き合ってくれた。早朝からご機嫌。

瀧宮神社の境内は、去年よりも暖かく感じた。
「雨は俺がなんとかするっ!」冗談めかして何度も言った言葉…それだけ“雨”が不安だったのだと思う。
奇跡とも感じたほどに穏やかな朝。
スタッフに設営を任せて出店の準備に一度店へ戻り、再び瀧宮神社へ向かう国道17号。
やわらかく優しく昇る朝日の赤に少しだけ涙が出た。

忙しく、それでも笑顔で進む設営の準備。
実際にテントが立ち並んだ様子をみて、今回のブースレイアウトは成功だな…なんて思う。
次々と来場される出店者さん達。市内のよく知った方々。市外の方も顔見知りが増えた。県外の方もいらっしゃる。
“深谷ねぎを広めたい”…それには、県外の方にも良さを知ってもらう必要がある。
そこで考えたのが、『深谷ねぎ料理選手権』
飲食出店者さんは、深谷ねぎを使った料理を1品用意することが出店の条件である。
試作や仕込みの段階で、実行委員のねぎ農家さんの深谷ねぎを送らせてもらい、「美味しいから!」と、追加注文もいただいたそうだ。一つ目標をクリア。継続して使っていただけることを願う。
出店慣れした方も多く、挨拶回りをさせていただきながらも、他の皆さんの手際を勉強させていただく。同じ料理人としても勉強になる。
the手弁当な実行委員会のメンバーは、自主的に準備を進めてくれる。“やりたいからやってるだけ”。そんな感じで笑顔の作業。
気付けば、もうすぐ9時だ。

【深谷ねぎ奉納の儀】
一般の方には公開していないが、深谷ねぎまつりの“肝”
名前だけの祭りへのアンチテーゼ。
折角の神社での開催。折角のまつりの銘。祀ることは重要である。「深谷市の象徴ともいえる「深谷ねぎ」を通して『食』への感謝の気持ちを共有する」
これが、深谷ねぎまつりの第一の目的。
今年も、ねぎ農家さん、市場関係者さん等、一緒に参拝していただけた。
本殿の中では、宮司様が祝詞をあげてくださいます。祭壇には、各市場さんからの深谷ねぎ。
祝詞の言葉には、深谷ねぎの歴史が織り込まれていました。更に、僕等実行委員会のメンバーを労うようなお言葉まで。。。
涙を堪えるのに必死でした。
玉串奉奠をし、二拝二拍手一拝をし、五穀豊穣や無事の開催を祈願する。
色々な困難があり、もしも賑やかなイベントが出来なくなったとしても、農家さんを中心に、この奉納の儀は続けてもらいたいなぁ…。
一つの宗教を支持するとか、そんなことじゃ無いんです。
八百万の神々が生活の一つとして存在していた、それほど昔では無い時代のほうが、色々な事柄に感謝出来ていたと思うんですよね。ただそれだけのこと。

奉納を終え、本殿前の階段から会場を見渡す。
そろそろ、皆さんの準備も整ってきたようだ。お客様もチラホラと会場入りしている。

すでに会場に「深谷ねぎ料理」のうまそーな匂いが充満している。飯抜き準備の一番辛い時間帯。

【ねぎの市開催】
10時。来賓の挨拶をしに、市長選で忙しい深谷市長様が来てくださった。元気をもらえる挨拶。再選おめでとうございます。
ふっカーゴの上で開会宣言。
心配していた雨が降る気配もなく、沢山の人で会場が埋め尽くされる。
本当に、本当に沢山のご来場をいただいた。
来場者数が一番の満足に繋がる訳でも無いが、沢山の人に知ってもらえていたことが素直に嬉しい。
有志で立ち上げた、貧乏な実行委員会である。
チラシを作っても、新聞等に折り込みを入れる予算など無い。
今回は3パターンのチラシを作成した。ご覧いただいた方は感じてもらえたと思うが、素晴らしいクオリティーだと思いませんか?
ポスターもそうだが、プロのデザイナーさんが、仕事や家事を終えて、何度も睡眠時間を削って作ってくれた作品なんです。
そんな気持ちのこもった作品。色々なイベントや、朝の駅等でスタッフ人海戦術で手配りしたんです。昨年もそうでした。
予算が無いほうが、気持ちをこめられるのかもしれませんね。
そんなスタッフさん達の気持ちや時間や思いが、少しは報われた…と、感じたほどの来場者数でした。
まぁ、みんな“好きでやってること”だから、報われた…なんて思わないだろうけどね。いや、デザイナーに関しては苦労をかけたから、少しは報われたと感じてもらえていたら嬉しいな。
そんなこんなで大盛況。
40店を超えるブースには行列も珍しくなく、次々に登場するパフォーマーさん達の周りも沢山の人。
今回初めて用意したオリジナルバッジは、ふっかちゃん効果もあり売れ行き抜群。ふっかちゃんシリーズは午前中で完売。
可愛かった深谷西小学校の3年生のみんな。校庭で自分達で育てた「農研二号」を自分達の手で販売。そりゃーもう完売。売るのも楽しいってさ。2月に入ったら、料理教室をしに深谷西小学校に遊びに行かせてもらうんです♪
名物である『深谷カルソッツ(泥ねぎ一本焼)』の焼き台の周りも人だかり。
ねぎまつりのお陰で増えた知り合いの皆様にも、「やったねー!」「流石だねー!」「良かったねー!」「大成功だねー!」「大盛況だねー!」「凄いいっぱい混んでるねー!」「万々歳だねー!」などとお褒めいただき…
ほっとしていたのも束の間。。。
あの風である。
砂を抱きこんだ“砂嵐”とも言える邪魔者。
折角のお料理にかぶる砂。重しのブロックを持ち上げて浮くテント。飛ぶテント。
まったくもって幸運なことに、怪我人こそ出なかったものの…あの目の前で反転しながら飛ぶテントの映像は、これから一年、僕の頭の中にこびりつき苦しめるだろう。。。
本当に怪我人が出なくて良かった。
料理に関しても悩まされる。
僕も料理人です。砂の混じった料理は販売するわけにはいかない。
実行委員長として、予定より早い時間でも中止を宣言したほうが良かったのではなかろうか?…そればかりが頭をグルグルと回っています。
だから、全然成功だと思えないんですよ。
こんな時こそ冷静に、しっかりと判断しなきゃなのに…今回はたまたま無事だった。怖いです。
仲間が居るからね。独りで背負わなくてもいいんだけどね。怖いですよ。自然には敵いません。
まぁ、書ききれませんよ。濃い一日だったもんでね。
兎に角、なんとか無事に終えることが出来ました。
今年は、去年よりスタッフの数も多いので、少し早めに片付けも終了。でも、来年はもっと当日スタッフさんが欲しいな。隅々まで目が行き届かない。
瀧宮神社の境内は砂利が敷き詰められている。
実行委員長の僕は、本来本部席で座っているのが理想かもしれないが、会場全体の状況を把握するため、お客様への気配りのため、出店者様へのお声がけのため、ずーーーっと、会場内を歩き続ける。砂浜で走るのが大変なように、砂利の上を歩き続けるのも結構大変で、午後には足がつり始めるんですよ。
ホント、無事に終わって良かった。。。
みんなで本殿に御参り。お賽銭を投げ入れ二拝二拍手一拝。また泣きそうになる。
宮司様にご挨拶をして解散。宮司様に、「また来年も…」と、言っていただけて少しほっとする。

当日のうちに出席可能な実行委員会メンバー+ボランティアさんと打ち上げ。
店の片付けもあって遅れて参加。
とりあえず実行委員長の挨拶とのこと。早く呑みたいだろうからね、短く挨拶。
「ありがとー!みんな大好き!以上!」
去年もそれだったかもしれない。だって、そうなんだもん。
〆てからも帰らないメンバー。疲れてるのにね。

翌日は、朝から瀧宮神社の清掃。
当日にみんなでしっかり清掃してくれていたんだけれど…やはり強風。離れた場所に少々ゴミがね。
当日のうちにしっかり清掃。トンボ掛けまでしっかりやるのが僕等のポリシー。
市役所さんへご挨拶。民間の有志で行っているとはいえ、市役所さんのご協力がなければここまでの行事は出来ない。感謝だけでは足りないので、持ちつ持たれつ…なんなりとご協力させていただきたいですね。
そのあと、オッサン世代3人で、お借りしていたテントやテーブルを返却へ。夕方には贅肉痛となる。
ブログで振り返ろうと思っていたのだが…当日から砂嵐に好かれてしまったのか、今度はPCディスプレイが砂嵐となり断念。

“責任”という場面での反省が大きく、個人的な心の内は当日の砂嵐のようにザラザラしている。
それでも、沢山の笑顔で会場が溢れていた。老若男女、どこからこんなに?の皆様の笑顔を感じられた。
開会式で話させていただいた、「深谷ねぎは、こんなにウメーんだぞ。深谷はこんなに楽しいんだぞ。深谷はスゲーんだぞっ!」ってことを少しは証明出来たのではなかろうか。
ご覧の通り、写真は一枚もありません。撮ってる暇なんてなかったもんな。

書ききれないほど沢山の皆様のご協力をいただいて出来る“おまつり”です。
100年以上続く、風土に根ざした“行事”になることを夢にみています。
「例年通り」なんてことは一度も無いんでしょうね。色々な角度から見られる実行委員会でありたいです。
でも、最後に一つだけ自慢させてね…
「深谷ねぎまつり実行委員会のメンバーは、みんなスゲーんだぜっ!」

火曜日が定例会議だった。先週の火曜日もみんなと一緒にいた。今くらいの時間もみんなと笑っていた。
日付を跨いだ今くらいの時間まで、みんなの時間をいただいて一緒居た。
今日は火曜日。独りでカチャカチャと…淋しくキーボードの音だけが聞こえる。。。
泣いちゃうよね。

皆様、本当にありがとうございました。
また来年も、深谷ねぎまつりを宜しくお願い申し上げます。

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