食べ物の偽装

食を職にするものとして、格好悪いと思います。情けないなぁ…と、思いつつ、同情もしちゃいます。
お叱りを受けることを覚悟して言わせていただくと…
「その値段で本物を食べられる訳がないでしょ?」
「自分が納得して支払ったのだから、偽物でも良いじゃん。」
…そんな事も思ってしまいます。う~ん、誤解を生んじゃうかな。

日本人はブランド化と行列に弱いですよね。
食だけの世界じゃないね。

ボロボロのヴィンテージ・ジーンズが数十万で売れた時代もありました。
骨董品を大切に飾っていたのに、贋物と知った途端に壊してしまう人も居るでしょうね。
自分で手に入れたくて行動したなら良いじゃないですか。

出来ればね、外食の選択肢の基準を“価格”では無くしていただきたい。
でもね、自分が外食する時は…やはり財布と相談…になってしまうんですよね。。。
お金、無いですもんね。

食品偽装。
「パンチャはしてませんよっ!」と、大きな声で言いたいところですが。。。自信がない部分もあるんです。

外国の食材を日本である日数飼育すれば“国産”となるのです。
食品添加物には、“キャリーオーバー”と言う邪悪な魔法がかけられます。

経済優先の食品業界では、ブランディングが利益を基準に行われます。
この冠をかざせば高く売れる。この薬を使えば沢山収穫出来る。

美味しい食事なんて、店でしなくても良いのです。
美しい絵画は、美術館で観なくても良いのです。
心躍らせる音楽は、CDで聴かなくても良いのです。
すべての価値がお金にされてしまうから。

でも、僕はそれを糧に生かしていただいている。食を生業としている。
音楽家が音楽で飯を食える時代。画家が絵画で、小説家が文章で、パフォーマーが表現で…etc.
それぞれが、それぞれの表現を磨いて飯を食っていける時代を望みます。

僕に出来ることを考える。
食材などと投げっぱなしにせず、僕はいつも“食材様”と呼び心と言霊を籠める。
仕入れる食材様もお客様に合わせない訳にはいかないよね。商売だから。
でも、震災以降少しずつ変化していったパンチャの料理。
やはり、顔の見える生産者さんの自信溢れる笑顔を見て仕入れさせていただきたいなぁ。
なるべく生産している現場の空気を吸ってね。

言いたいことは山ほどある。だから文章も支離滅裂。
でも、今は負け犬の遠吠え。

薄い財布、桁の少ない通帳を眺め、もっと商売上手の胆の据わった男でありたかったとも思う。
でも出来ねーや。

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