朝採りの罠

今日のパンチャのランチBパスタは『朝摘みバジルのトマトソース』

朝摘みって響きは美味しそうでしょ?実際には、庭から摘んでくるから無くなれば補充する。昼摘みもある。昼摘みのほうが新鮮なのに、朝摘みのほうが、なんとなく魅力的。
『朝採り野菜』なんていうのも、凄く元気で新鮮で美味しいイメージを持つ。
僕等はイメージに踊らされやすい。今日はFacebookで教えてもらったことを紹介しようと思う。

さつまいもを熟成させて甘味を出すって事があまり知られていないので改めて話します。
皆さんはさつまいも堀で掘ってきた芋って甘くないって思ったことありませんか? 
それは苗の安い紅あずまで更に熟成させていないからです。
さつまいもは13℃~15℃で最低2週間保存しておかないと甘味が出てきません。安納芋なんかも同じです。甘味が出てくるまでは品種により期間が違います。最近の品種(べにはるか、ひめあやか、クイックスイートetc)なんかは比較的早く甘くなります。紅あずまは特に甘くなるに時間がかかり、約1年置かないと甘くなりません。
あと、さつまいもの調理の方法でも甘味は変わってきます。さつまいものデンプンが糖に変わる温度が60℃~70℃です。その温度にどれだけ長く置けるかが甘い芋にする方法なんです。だから調理は弱火でじっくりすること! これが最重要なんです。

上記の文章は、パンチャでもお世話になっている若手農家集団「新鮮組」のメンバーの方の文章。
芋掘り遠足の後の、焚き火で焼いた焼き芋の旨さはなんだったのだろう?
もう一度言うが、僕等はイメージに踊らされやすいのだ。そこを上手に利用するのが商売の一つのコツなのかもしれない。
でも、直接口にし、身体を育み、心まで育ててくれる“食”というものにイメージ戦略の嘘は勘弁だ。
正直者が儲からない世の中なんだよねぇ。。。

活き造りのような、さっきまで生きていた魚が美味しいのはコリコリの食感。つまり、死後硬直の状態だから。
逆に、柔らかさをヨシとする食肉の分野では、その死後硬直が解けるまで熟成させる。柔らかくなるのと同時にタンパク質は分解され、旨味成分のアミノ酸が増えてくる。
サツマイモも、熟成期間が必要だったなんて知ってましたか?
「新鮮≠美味」な事なんていっぱいあるんですよ。野菜でもね。

僕を含む…まぁ、生きている以上食べる訳で、すべての人間が消費者なんですよね。だから、僕等は、利権の為の情報なのか、僕等の為の情報なのかを自分で判断しなければならない。
“知る”って大切ですね。子供の頃から勉強嫌いなのに、これじゃ~一生勉強だ。

あ、でもイメージも大切。実際、食事は「何を食べるか」より、「誰と食べるか」とか「どんなふうに食べるか」が重要だったりしますもんね。

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