カルパッチョ…断念

10月1日から生肉規制が始まり、パンチャも生食用としての牛肉は事実上仕入れられなくなります。
先週在庫を切らしてしまい、残り数日しかないことを考え、追加の注文はしませんでした。
『上州和牛のカルパッチョ、バルサミコソース』はメニューから消えました。
凄く思い入れのあるメニューだったんです。
ローマで食べたカルパッチョの味に衝撃を受け、自分なりにバルサミコ酢でアレンジしてみた。まだ僕が10代だった頃の話。
狂牛病の影響で和牛の値段がグングン上がるのにも耐えてきた。
バルサミコのソースを作れれば、スタッフもとりあえず一人前かな?と、密かに基準にもしていた。
カルパッチョ用に牛肉を仕入れて、余分なところを集めて作る「和牛のラグー」はスタッフや常連さんの人気も高かった。
上質な生肉の香りと甘味。噛むごとにバルサミコ酢の甘酸っぱいソースと芳醇なパルメザンチーズが混ざり合い、添えられたサラダ…特にルッコラの香りと混じり合ったときの、なんとも贅沢で幸せな味わい。。。
僕も大好きな料理だった。
全ては過去の思い出となります。
生肉を規制しなくても、もっと方法はあったはずだ。規制はすべきだが、失くす方向ではなくて良かったはずだ。
ひとつの食文化が消える。残念でならない。

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