基準

子供の頃から食べている実家近くの蕎麦屋。
まぁ、蕎麦なんて食べ始めたのは大人になってからだから、僕の中では“うどん屋”だ。
たぬきうどん、カレーうどん、カツ丼はこの店が僕の基準。
他に美味しい店にも何度となく出会ったが、この店より好きな味には未だに出会っていない。
今は、子供の頃から良く知る兄貴分と弟分が店を切り盛りしている。
飲食店において“二代目”に暖簾を譲れる事は、今の時代は奇跡的とも言えるかもしれない。
大嫌いなスーツを着て黒いネクタイに締め付けられ列に並びながら、そんな事を考えていた。
食べる事も僕等の仕事にとっては修行である。
子供の頃から舌と心を躍らせてくれた、いくつかのお店の先輩料理人…その方達も、お師匠様と言える。

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